学校に自分の意思を伝えると、何だか胸の中のつっかえが取れて吹っ切れた。
 これからは、残された中等部での生活を謳歌するだけだ。

 高等部の文化祭と体育祭は九月に開催され、中等部の文化祭と体育祭は十一月だ。

 十月は中等部も高等部も修学旅行がある。

 高等部の文化祭には中等部の人間も出入りが出来る。
 これは内部進級制度があるからだ。
 だから中等部の内部進級希望者は、(こぞ)って高等部の文化祭へ足を運ぶ。

 中等部の文化祭も同様で、高等部の人間も自由に出入りが出来るけれど、それは中等部に弟や妹のいる人が殆どで、中等部卒業の先輩方がこちらの文化祭に顔を出してくれると言う事は滅多にない。

 きっと理玖も今回は中等部の文化祭に来る事はないだろう。

 私も本当は高等部の文化祭へ行くつもりはなかった。
 これ以上悪目立ちして理玖に迷惑をかけたくなかったし、何よりこの時既に外部進学を決めていたからだ。
 でもそれを阻んだのは、何も知らない遥佳伯母さんと理玖の弟、蒼良だった。