どうしよう。これ、出た方がいいのかな。
 出なかったら後が怖い。

「もしもし……?」

『史那、今何処だ?』

 何の前置きもなく突然本題に入る理玖。
 何だろう、滅多に電話でのやり取りはしないから分からないけど、私の周りの環境とか気遣いとかないのだろうか。

 理玖からすれば、LINEの返信イコール連絡可能な場所にいると言う認識だろうけど、そんな状況下にない事だってあると思う事はないのだろうか。

「えっと……、駅ビルの中の休憩室」

 私の返事に、駅名をズバリ指摘された。
 驚いて返事が出来ないでいる私に、今からここに来ると言う。

「えっ、ちょ、ちょっと待って!
 私も友達と一緒だからっ……、用事があるなら今聞くよ?」

『友達? 嘘つくな』

 理玖の声がやたら近い。
 まさか……。
 
 振り返ると、そこには呆れ顔の理玖が立っていた。

 もしかして、理玖も全国学力テストを受けていたのだろうか。
 会場付近で私の事を見られていたの?
 何を言われるか、怖くて口が開けない。