結婚って、こんなんでしたっけ!?  ~私と課長の成り行き結婚~
変化
仕事も生活も何事もなく過ぎていき金曜日になった。

こうしてみると、元カレの事は何も気にならない。

私って、彼のこと本当は好きでもなかったのかな・・・。

PCに頼まれた資料を作りながら、何となく考える。

今までの恋愛を振り返っても、別れて泣いたことはあっても
意外と次の日にはケロリとしていることがほとんどだった。

実は、恋愛した気分になってただけなのかなぁ。


でも・・・結婚はしてみたい。



そんなことを考えている内に、あっという間に退社時間となった。

資料も出来たし、よし帰るかと席から立ち上がると同時に、久宝
課長から声が掛けられた。

「綾瀬、すまないがこれだけ頼めないか?」

渡されたものを見ると、月曜朝一の営業会議資料。

「急に取引先への納入金額の訂正が出てしまった。
 今日中に打ち出して、コピーまでできないか?」

いつもなら、断っていたかもしれないが、フリーとなった今は家に
帰っても特にやることもない。

“たまには、いいか”

「大丈夫です。何部打ち出せばいいですか?」

「助かる。30部、頼む。」

「はい、分かりました。」

私は一度上げた腰を、また席に下ろしPCに向き合った。





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