バイオレット・ダークルーラー

支配者




『朱里さん聞こえるか!?私だ!藤宮だ!』


「っ…藤宮…警視総監…?」

『柚葉の横ですべて聞かせてもらった!大丈夫だ、紫月の呼吸や脈拍のデータはまだ送られてきている!』

「……え…っ?」

『っお兄ちゃん、おじさんの指示で手の甲にマイクロチップを埋め込まれているんです…!リアルタイムでデータが送られてくるようになってるので!』

「紫月…。どこかにいるんですね…っ?」

『おそらくだが、兄と紫月は今日の0時に自殺を考えている。あと30分だ。…明日は麗蘭街の創設者である、うちの父の誕生日だから』

「……あと30分…っ、」


『そうだ!現在総出で2人をさがすよう命じている!

朱里さんのもとへは氷雨くんや愁世くんを行かせた!頼む、一緒にさがしてやってくれ…!!!』



…紫月。



(…死なせない…っ!)



絶対、助けてみせるから…っ。

< 286 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop