医者の彼女

不安2



……


慶太「…きちゃん、あきちゃん。聞こえる?」

微かに聞こえる慶太さんの声。
身体も怠くて思う様に身体が動かないけど、
瞼を開ける。

慶太「…わかる?」

頷く。

慶太「手、握れる?」

何とか手を動かす。

慶太「うん、とりあえず安心だね。
少し様子を見て大丈夫そうなら、
この管抜いてあげるからもう少し我慢ね」

…頭がボーッとする。

管ってなんだ…あ、口のこれか…。

しばらくすると

慶太「亜妃ちゃん、今から口の管抜くね。
何も心配いらないからね。
ちょっとの間、目瞑ってようか。」

そう言われて目を瞑る。

看護師に肩を押さえられて、管が抜かれる。

それと同時に口に細いチューブを入れられ、
凄い勢いで口の中の唾液が吸引される。
チューブは喉の奥にまで入れられてさらに吸引される。


…く、苦しい…

「グッ…ゴボッ、ゴホッゴホッ…」

これ、嫌だ…辞めて。

無意識に手で払おうとすると、手を押さえられる。

看護師「ごめんなさいね、もう終わりますからねー」

吸引が終わって口からチューブがなくなる。

「……」

あまりの苦しさに涙が出てくる。

慶太「ごめんな、苦しかったね。
もう終わりだから。」

そう言いながら私とモニターを見比べている。

…そういえば私なんで病院にいるんだっけ。


思い出せない。
< 143 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop