一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

「咲綾ちゃん、本当にいろいろ申し訳なかった。そしてありがとう」
「いえ。私は何も」
悠人さんの言葉に慌てて首を振る私に、真翔さんが優しく微笑む。

「今度、親父たちのところにもきちんと報告に行ってこようと思う」
その言葉に、私は少し緊張した表情をしたのだろう。礼華さんがすぐに言葉を発した。

「咲綾ちゃん大丈夫よ。お父様もお母様もとても優しい方だから」
「はい。でも私みたいな普通な家柄でいいんでしょうか?」
蓮人さんに言われた言葉がやはり気になってしまう。

「兄貴、実は昨日俺のいないときに蓮人さんが来たみたいなんだ」
真翔さんの言葉に、悠人さんからも笑顔がなくなる。

「蓮人さんが?」
「ああ、咲綾にあることないこと言っていったみたいで。俺が見合いをしないと蓮人さんに社長の座が行くとか言っていったみたいだ」
その言葉に、悠人さんは大きなため息を付く。
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