余命2ヶ月の少女は総長と恋に落ちる
余命宣告と始まり



「おそらく、あと2ヶ月でしょう」


悔やみの色も全くない瞳の色だった。

それは、今わたしの目の前にいる病院の先生がわたしが死んでもなんとも思わないから。

わたしは単なる収入源でしかないから。



…あぁ、やっとかと思った。


やっと死ねると思った。


なんの意味もないこの人生が、
やっと終わると思った。



どんな病気かなんて聞いていなかった。

分かるのは、心臓のよくわからない病気で
2ヶ月後には死ぬということ。



先生は話し終えたあと、薬を飲めと言った。

2ヶ月間痛みに耐えるのは嫌だろう?と。


できることなら、楽に死にたいのだから
薬は飲むとしよう。


たくさんの薬を持たされて、

お金を払って病院を出る。



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