隣のキケンな王子様!

*王子様現る?



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そのままあたしは通りに出て、用もないのにコンビニに行って。


なんとなく買ってしまった缶入りの甘いお酒を、歩きながら飲んでみた。



部屋に戻りたくなくて。


でも、行くところなんてなくて。


わざわざ遠回りをして歩く、ぬるい風の中。



甘いお酒は、あたしの足取りをおぼつかなくさせた。



「……やばいかも……」



弱い街灯にひっそりと照らされたゴミ置き場のわき。



ちょっと休憩のつもりで座り込んだあたしは、


ときどきしか通らない車の明かりをぼんやりと眺めた。



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