そうこうしているうちに美暖誕生から1週間が過ぎた。

今のところ真島本家に動きはない。

近所から聞こえる工事中のような騒音だが、

日葵も陽生も、そして柊も、二時間毎に要求される新生児のお世話に疲労困憊となっており、そちらに気を回す余裕もなく過ごしていた。

食料品や日用品は、直接買いに行ける状況ではなかったので、ネット通販を利用している。

美暖が生まれてすぐの頃は

゛なんて大人しくて手がかからない娘なの?゛

と日葵と陽生を感激させていた美暖だったが、

生後一日目からは、時計のように正確に二時間毎に起きておっぱいとオムツ交換をせがむ几帳面な娘に早変わりした。

しかも、

布団におろそうとするとすかさず気付いて泣き、そこからしばらくは泣き止まないという、無敵のお姫様ぶりを発揮していたのだ。

赤ちゃんが泣いても起きない父親は多い。

陽生もそんな父親の一人なのだが、

陽生は美暖が泣いても起きないのに、日葵が起きればすぐに気が付くのだ。

在宅とはいえ、昼間の陽生には多忙な社長業務がある。

日葵がそんな陽生を気遣い、寝室を分けようと提案しても、陽生は絶対に頷こうとしなかった。

「離れているときに、また何かがあったらどうする」

優しい旦那様に感謝いっぱいでも、このままでは夫婦共倒れになる危険性がある。

疲れた顔でも黙々と仕事をする陽生を横目に、日葵はため息をついた。

そんな昼下がりの出来事だった・・・。