「玲音くん、おはよう」

「玲音くん、教室まで一緒に行こうよ」

校門の近くに真っ赤なクーペが停まった。

降り立った玲音と美暖は、運転席から手を振る蘭を見送って共に校舎へ向かうところだ。

芸能人並にイケメンの玲音を一目見ようと、連日、小学部の校門は出待ち状態。

「ごめん、僕は美暖ちゃんを教室までおくらないと・・・」

「いいよ、赤ちゃんじゃないんだから自分で行ける」

あからさまな玲音への好意を示す女子達の前で美暖を優先するなど、なんて場が読めない男だろう。

と、美暖は速攻で玲音の申し出を断った。

「ほら、その子もこう言ってるじゃない。行きましょ」

「でも・・・」

グイグイと腕を引かれながら、玲音は名残惜しそうに美暖を見る。

そんな玲音を無視して、美暖は1年生の下駄箱に駆けて行った。