【予定より早く今晩帰れそうだ】

 仕事が終わってスマートフォンを見ると、千晶さんからメッセージが入っていた。

 六日前、千晶さんは『みかど堂』の本店がある京都へ出張で向かった。

 ちょうど、あの引っ越しをして一緒に出掛けた日の翌日からだ。

 あの日は結局、なかなか寝室から出ていけなかった。

 可哀想――その意味をぐるぐるとひとり考えているうち、私としたことがうっかり寝落ちしてしまっていた。

 ハッと目を覚ましたのは深夜二時を回ったころで、千晶さんは自室で休んだのか姿が見えなかった。

 そしてその翌朝、今日から一週間ほど京都のほうに向かうと告げられたのだ。

 いよいよふたりでの生活が始まると覚悟を決めた朝だったけど、それはあっさり先延ばしされた感じになった。

 あの時は内心ホッとしたけれど、あっという間にもうすぐ一週間……。

 一週間という予定だった出張は一日早く終わり、今日こっちに帰ってくるという。

 連絡を受けてから急いで会社を出、帰りにマンション近くのスーパーマーケットに立ち寄った。

 今晩といっても何時に帰ってくるかわからないから、夕食の準備をしておこうととりあえず買い物をして帰宅をした。

 が……。