島の景色を見ながらのんびり歩いて行く。

奈々の家に近い所まで来た。

ふと視線を横に向けると…

蓮は目を見開いた。

写真の景色が広がっていたのだ。

景色が見渡せる所まで移動しボ~ッと眺める。胸が熱くなる。


どれ位眺めていただろうか、遠くに親子の後ろ姿が…


蓮は無意識に走り出す。

声が届きそうな所まで追いつき、

「奈々~」と叫んだ。


振り返る親子。


奈々は目を見開く。

「蓮?」と呟くと同時に抱きしめられる。

奈々の目からは涙が溢れる。


しばらく奈々を抱きしめていた蓮は、奈々の横でキョトンとしている男の子の前にしゃがみ込む。

そして男の子を軽々と抱き上げる。

「凛」と無意識に呟く蓮。

男の子は蓮の顔をよく見ると、


「パパ?」と呟いた。


今度は蓮が目を見開く。

涙が溢れ出す。

蓮の涙を見た奈々と凛は、顔を見合わせて揃って笑顔になる。