じれったい恋愛…~運命の人に気づくまで~

*ぶつかる視線*


そんな日々を送るなか、私はクラスでも何となくドキドキすることがあった。


私の席は窓際の方。
そこから黒板に目をやる度に何人かの人と目が合う。


特に目が合うのは数人の男子。
その中でも特に中島君とはよく目が合った。


中島君は背が高く、細身で陸上部に所属する優しそうな人。

ふと顔を上げた瞬間、視線を感じる方を見ると中島君と目が合った。
何故か目があった瞬間、中島君は目をそらす。


こんな事が毎日あり、目が合う度に気まずさから私は思わず微笑んでしまう。
すると向こうも微笑んでくれる。

こんな風に1日に何度も何度も目が合う、微笑み合う、を繰り返していた。


この、気になる気持ちは何だろう…。
まさか好き、とかではないよね?
自分の胸に手を当てて聞いてみる。

(まさか、だって私が好きなのは水谷先輩だもん。中島君とはしょっちゅう目が合うから、ただ気になっただけだよ!)

自分に言い聞かせる様に心を落ち着かせる。


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