皇女殿下の幸せフェードアウト計画
第一章 最初からクライマックス
と、まあ。

意気込んだ運命の日が自分の誕生日とかどんだけだ、前世の自分!


いやまあわかりやすくていい。そう思っておこう。ポジティブシンキング大事。

嫌われたままでいいやと思いながら、今日というこの日まで記憶を取り戻しちゃった以上、今までみたいに素でワガママや癇癪なんてできるはずもなく……むしろごめんなさいとかその場で土下座で謝りたい衝動を何度堪えたことだろう!

そういうわけで、記憶を取り戻した時の私にできたのは私を一人にしてほしいオーラを出すくらいだったろうか。

とはいえ、身の回りのことを自分でやるっていうのはなかなか難しいことも多かったので、私の侍女であるウルスラだけは傍にいてもらうことが多かったけど。

幸い、記憶を取り戻す前の私がやらかした事例だらけのおかげで、割と引きこもりに移行するのは簡単だった!
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