実家からマンションに帰り着くと同時に、蔭木さんにLINEを入れた。

【父のせいでお見合い、しました】

【最初は相手の方もその気じゃないみたいで、この話はなかったことに、ってなったんですけど。
なぜか最後、見合い断るのやめた、とか言われて】

【私はもちろん、そんな気は全然ないんですが!】

なんでここで、全力否定なんてしているんだろ?
誤解されるのは……やっぱり、嫌だ。

しばらく携帯を見つめていたけれど、返信どころか既読にもならない。
仕事、しかも催事応援なら忙しいはず。

「わかってる、けど」

電気ポットをセットしてお湯を沸かす。
紅茶を淹れてようやく、ほっと一息ついた。

「蔭木さん、どんな反応するんだろ」

嫌がってくれるよね?
というか、それ以外の想像ができない。

「早く返事……」