【完】溺愛したいのは、キミだけ。

*俺だけでいいよ

「キャー! 翠くん~!」


「翠くん、頑張ってー!!」


女の子たちの黄色い声援が響くグラウンド。


今は4時間目、体育の時間。


目の前のサッカーコートの中では、うちのクラスと隣のクラスの男子チームが、サッカーの試合を行っている。


サッカー部エースの翠くんは今日も大活躍で、女子達からの熱い視線を浴びていた。


「キャーッ! また翠くんがシュート決めた~!」


「超カッコイイ~」


自分も思わずじっと見入ってしまう。


サッカーをしてる時の翠くんは、いつにも増してキラキラして見えるから。


やっぱり、カッコいいなぁ……。


――ピーッ!


試合終了の笛が鳴ると、男子たちが一斉にコートからはけていく。


するとその瞬間、女子達が一気に翠くんの周りへと集まってきた。


「翠くーん!」


「お疲れ様~」



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