好きなんだから仕方ない。
五章・それでも俺たちは

どうしてこんな所に

誰に送っても、手紙の返事は来なかった。国が違えば関わり合いたくなくなっちゃうのかな。内通者だとか思われて殺される国もあるって言うし、仕方ない事なのかもしれない。

「エイミアちゃん?どうかしたの?」

「ガラス玉ってさ」

「あぁ、きらきらしていて綺麗だよね」

「・・・うん、そうなんだ」

いつからだろう。パドと話が噛み合わなくなったの。クロエラはこんな事なかった。クロエラだったらきっと、私の言葉を全部聞いてから予想外だったら“そのような考えに至る事がありませんでした”と興味深そうに訊いてくれた。予想通りなら私の言葉を復唱するかのように返してくれた。まるで、自分もそう思っていると言うかのように。
何考えているんだろう。私はもう、あの国とは関係ないのに。もう、忘れられている存在なのに。
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