君がいたから

クリスマス


次の日

朝から気分はウキウキで早く目を覚してしまった。

まだ6時だけど、二度寝するほどの時間はないし、
オシャレもしたいから体を起こしてお母さんが持ってきてくれた荷物の方にいく。


あんまり洋服はないけど、
お気に入りの白のニットワンピースがあったから、それに腕を通した。


そして、ヘアアイロンで髪をゆるく巻いて
ヘアピンで止めてセットする。

普段、髪なんて巻いたりしないけど
こういうときくらい少しでも可愛く見られたい。

だって初デートだもん…






「結愛ちゃん、朝ご飯だよ 」


「ありがとうございます 」


いろいろやっていて散らしてしまったから
片付けていると、看護師の渡辺さんが朝食を持ってきてくれた。

時計に視線を向けると7時だった。


「ご飯ここ置いておくからね 」


「はーい 」


胃が少し小さくなっちゃったみたいで
最近は完食できていなかったけど
今日はクリスマスで一口サイズのケーキもついていたから全部食べれた。


「ごちそうさま 」


体調はバッチリなので食器を返しにいって
病室で蓮がくるのを待っていた。

洗面台があったから鏡を見て、うすくお化粧して、カラーリップを唇にぬってから、本を読む。



待つこと1時間ほど

朝の9時ごろになると
ドアが開けられて蓮が入ってきた。

だけどいつもとは違う蓮の姿に固まる。





< 127 / 220 >

この作品をシェア

pagetop