君がいたから

幸せへの道


ん………?


真っ白な天井…に壁。
そして差し込む明るい光…

腕にはたくさんの点滴…体には管も通っていてベットにいる。

私…戻ってこれたの ?
体に痛みを感じると同時にそう実感した。


数秒すると意識がはっきりしてきて
右手に温もりを感じる。

握っている人の顔を見たくて起き上がろうとするものの全く体に力が入らない。


「結愛、おはよう 」


だけど、私の手を握っていた愛しい人は真上から覗きこんできてくれて目がパッチリ合う


(蓮………)


酸素マスクがついていて声が出ないので、心の中で呼ぶ


「ごめん、話せないよな。今外すから 」


蓮に顔を軽く持たれ、
ゆっくりと酸素マスクが外されていく


「ゲホッ………ゲホッ…… 」


その瞬間、空気が急に入ってきて…呼吸が苦しくなった


久しぶりに苦しくて涙が出そうになってきた
けど蓮に体を起こされてゆっくり背中を擦られる。





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