17時、カフェオレ。
カフェオレじゃなくて



***


その日の放課後、私は久しぶりにグラスとコースター
それから、コーヒーの準備をして17時を待っていた。


――カランカラン、


「いらっしゃいませ」

「こんにちは。
いつもの、ください」

「はい、少々お待ちください」


とりあえず、私は理玖先輩にカフェオレを淹れる。


「お待たせしました」

「ありがとう。」


私はいつもここで後ろを向いてたけど…
今日は、先輩の方をずっと見ていた。


「…どうか、した?」


そんなことが久しぶりすぎて、先輩も私を見てそんなことを言う。


「あ、あの…」


久しぶりすぎて緊張して、ドギマギする私に対して先輩は

「うん」


優しく、話を聞いてくれた。


「…あの、文化祭のことなんですけど…
うちのクラス、カフェをやるんです」

「カフェ?」

「あ、はい。
それで、よかったら理玖先輩も…来て、いただけますか?」


恐る恐る、私は先輩を誘った。
久しぶりの会話がこれってどうなのって感じだけど…


「…優奈ちゃんは何時に店番するの?」

「あ、お昼です。11時から12時半です」

「そっか。
俺11時半まで店番だから、それ終わったら行くよ」


先輩は、優しくそういって微笑んでくれた。


「あ、ありがとうございます!」

「楽しみにしてるね」


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