必殺スキル<子守り>だけで公爵夫人になっちゃいましたが、ほのぼの新婚ライフは幸せいっぱいです
続編 リーズの結婚
 月日の流れは早いもので、リーズはもうすぐ十八歳の誕生日を迎える。

 エイミは昨年双子の女の子を出産し、母親になった。それにも関わらず相変わらずジークとはラブラブで、あのふたりの周りにはいつもお花が咲き乱れている。
 アンジェラはその美少女ぶりにますます磨きをかけており、ナットは少しずつ貴族の子弟らしい雰囲気を纏うようになっていた。
 三つ子達はやんちゃざかりだ。双子の赤ちゃんとエイミを取り合っては、毎日大騒ぎをしている。

 リーズは小さくため息をついた。

「みんな変わっていくのよね。変わらないのは……この男だけだわ」

 リーズは涼しい顔で書類仕事をこなしているアルをきっとにらんだ。

 お風呂あがりに全身にゾフィー婆やお手製の香油をたっぷりと塗って、ちょっとセクシーな夜着を着込んで、こうしてたずねてきたというのに……アルは眉ひとつ動かすこともしなかった。それどころか、「若い娘が肌を冷やすな」などという年寄りじみたお説教までくらってしまった。
< 217 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop