この恋シークレット   ~アイドルと運命の出逢いをしました~
「葵聞いてる?」

考えて事をしてしまっていた。ハッとして真子に質問する。

「あおいって?」

「葵!!蒼を知らないの?」

「あおいって言われたら、自分の事を呼ばれているとドキッとするけど…。」

「まぁ、字は違うけど同じ名前だね」

「そのあおいって人は何者?」

「はぁ~ホントに知らないんだね。人気アイドルグループ『シャイニングレイン』の蒼だよ!」

「…。誰?シャイニング何とかって?」

「今、1番人気のあるアイドルグループだよ」

「へぇ~」昨日の彼は、確かに整った顔をしていたかも知れないが、吸い込まれる様な印象の目以外あまりよく見ていない。

「でも、それにしても騒ぎ過ぎじゃない?」

「何その興味なさそうな顔。飲酒運転の車が危うく蒼をひく所だったんだよ。マスコミもファンも大騒ぎ。現場を見ていた人が数人証言してるんだけど、咄嗟に女の子が蒼を引っ張ったから助かったんだって!」

「…。」もしかしなくても、葵の事だ。

「その、女の子は誰か?って、話題にもなってるし、うちの会社の女子社員は、こんな近くに蒼がいた事に大興奮してるんだよ」

「…。」とにかく関わりたくない葵だった…。



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