ハナヒノユメ
不調和
「安東先輩。」

「あ、上條くん...。
ごめん。昨日も委員会だったよね...。
いつも本当にごめんなさい。」

「いえ。大丈夫です。
今日も用事だとはことわっておきましたけど...。」

「ありがとう。」

「今日も、お忙しいですか?」

「あ、うん...。
実は、前に知り合いが事故にあっちゃったみたいで、お見舞い行ってるの。
もうすっかり調子良くなってきたから大丈夫ではあるんだけどね。」

「そうだったんですか...。
そういうことなら、なおさら気になさらず、お見舞いを優先してください。」

「申し訳ないね...。」

「いいんです。僕にできることはこれくらいなんで。」

頼もしい後輩に恵まれたのは幸いだな、ほんと。
< 41 / 100 >

この作品をシェア

pagetop