私の彼氏は、寄生虫について詳しいらしいです
「着いたぜー!」

「うるさいよ。父さん」

車から降りた佳(けい)は、そう言ってから苦笑した。

「だ、だって……!久しぶりのキャンプなんだぜ!?」

「子どもか!」

2人のやり取りに、私は思わず笑ってしまう。今日は、彼氏の佳に誘われて、佳の家族とキャンプにやって来たんだ。

「……ま、まぁまぁ!とりあえず、テントを……」

佳のお母さんは、そう言ってその辺に置かれたテントを指さす。

「うっしゃ、俺に任せろ」

そう言って、佳のお父さんは、テントを組み立て始めた。

テントを組み立ててる間、私と佳は近くにある川で釣りをすることになって、釣竿を持って川へと移動する。

「どうだ!僕の方が大きいぞ!」

「やった!鮭釣れた!」

川では、数人の人が釣りを楽しんでた。私たちもそれに混ざって釣りをしようとする。

「あれ、加奈(かな)たちもキャンプに来たの?」

声をかけられて、私は声をした方を見た。同じクラスの麗子(れいこ)ちゃんと、麗子ちゃんの弟の陸(りく)くんが立ってる。

「麗子ちゃんに陸くん……そうだよ。佳の家族と一緒に来たの」

「相変わらず、ラブラブだね~」

私がそう答えると、麗子ちゃんはニヤニヤ笑いながら、私を見つめた。

「そ、そんなことは無い!」

熱くなる頬を隠しながら、私は必死に首を横に振る。

「へぇ~……」
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