破 恋

・・莉子2️⃣


会社に行きたくなくても
そうは言ってられない。
みかや美月に迷惑をかけれないし。

あの朝
玄関から出て行く
千里の後ろ姿を見てから
五日目····

私は、何とか毎日の
仕事をこなしていた。
いつまでも、泣いていては····と、
思いがむしゃらに頑張っていた。


その時に営業の主任である
野上さんから
「泉さん、西原はまだ
熱がひかない?
あいつが会社をこんなに
休むなんて初めてだから
気になって。」
と、言われて
「あっ、あの私は·····
と、言いかけると
「まだなんですよ。
だから、泉もこんな状態でして。」
と、みかが言うと
「ほんとだね。
泉さんも疲れた顔をしてるよ。
まあ、週末もゆっくりして
週明けから出社できるなら
来てほしいし、無理なようなら
体をきちんと治してから
来るように言ってくれ。
電話しても良いんだが
寝ていたら、と思うと
かけそびれちゃってね。」
と、言われて
「わかりました。
西原には、そのように伝えます。」
と、つげると
ほっとしたような顔をして
外に出ていった。

私は、みかをみると
みかは肩をすくめてみせ
美月は、ため息をついていた。

心配ばかりかけている二人には
千里の行動は話していたが······

あれから、何もなかったから
二人は見守っていてくれたのだ。
千里、どうしたのだろう?
桜田さんは、行ってないのだろうか?

美月は、営業部の友達に聞いてくれて
どうやら、桜田さんは
千里のとこには行ってないようだ。
千里の部屋は、
オートロックのマンションだから
千里が許可しないと
はいれないだろう。
暗証番号知らなければ····

「今日行ってみたら?」
と、みかに言われて
野上主任にも言われたから
そうすることにした。
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