年上の旦那様は若奥様にメロメロです!!
 
「まさか、そのような形になっているとは知らず……。でも、ありがとうございます。カントリーハウスに比べたら少ないですが、確かに思い出のある家です」

 公爵家の財政の豊かさには驚かされることばかりだが、まさか王都のタウンハウスを買い取っていたとは……。

いらぬ出費だったかもしれないと思いつつも、思い出の場所が残り自分が行けることに喜びが胸にあふれる。
 小さなころから何度となく短期ではあるが訪れていた家が残る、父と母との思い出のあるものが近くにあることに、感謝しかない。

 「ハルバート様、ありがとうございます」

 「いいんだ。君が喜んでくれることが一番だから。それに君の家のタウンハウスは不思議と安らぐ雰囲気があって俺も気に入ったよ。式が終わったらしばらくは君の家のタウンハウスで生活しようと思うんだ。どうだろうか?」

 なんて優しく、思いやりのある方なのだろう……。
 こんな見た目も極上で、思いやりもある方が私の旦那様になるんだ。
 私は、この結婚の先に光を見た気がしたのだった。
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