懐妊一夜~赤ちゃんを宿したら極上御曹司の盲愛が止まりません~
良かった、ドン引きされなかったみ……

「俺も芹澤さんの意見に激しく同意する。それから……」

「……それから? な、何でしょうか?」

「君に非常に興味が湧いた」

「え?」

「社内で見かける君も仕事熱心で素敵だが、プライベートの君もまた魅力的だ。だからまたそのうちここで一緒に食事をしてくれないか?」

「一緒に……食事を?」

「ああ。芹澤さんが嫌じゃなければぜひ」

「え?あ、その……はい。機会があれば……」

まさかの副社長からのお誘い。

私に興味が湧いた?
どうして……?

副社長の発言の真意も分からぬまま、これは単なる社交辞令に過ぎないのだと言い聞かせ続けたその日、現実主義者の私の運命の歯車が思わぬ方向に動き出したことを、この時の私は知る由もなかった。
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