夜空に見るは灰色の瞳
7 その笑顔はウソかホントか
休憩時間に入ったところで、お昼を食べるために席を立つ。

財布片手にこちらに歩いてくる三永ちゃんと落ち合うために私も歩き出すと、ポケットの中のスマートフォンが振動した。
後で確認しようとしばらく無視していたが、中々止まないバイブはどうやら着信のようで


「ごめん、三永ちゃん。ちょっと待ってて」

「いいですよー」


合流した三永ちゃんに断りを入れてからスマートフォンを取り出すと、画面に表示されていた名前は大路くん。
彼が平日のこの時間に電話をかけてくるのは大変珍しい。

一瞬、何かあったのだろうかと思ったが、私の「もしもし」に答えた大路くんの声は、予想に反して明るかった。


「お疲れ、叶井。今休憩中だよな?」

「ついさっき休憩に入ったとこ。だからまだ社内だよ」

「じゃあ相手が俺だってことは内密に」


触れ回るつもりはそもそもないけれど、後で三永ちゃんには説明の必要があるだろう。待たせてしまっているわけだし。
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