低音が鳴り響き、心臓をもリズミカルに打たせる程の大音量で音楽が流れるクラブに恭吾(きょうご)由彰(よしあき)は来ていた。
好みの女の子に声をかけ、それぞれホテルで一夜を過ごすのがお決まりのコースになっている。

今日も二人はアルコールが入り、程よく酔っていた。
そんな二人の元へひどくやせ細った女が声をかける。お世辞にもきれいとは言えず、塗りたくったような化粧をしている。

「ねぇ、二人?まだ友達いないの?みんなでホテル行こうよ。」

二人はやや引き気味の顔をしてその女を見た。

「お姉さん酔ってるの?それともなんかやってるの?」

その女が恭吾の腕を掴んだのでゆっくりとその手を振り払う。

「アハッ、なんもやってないよ。ちょっとお酒飲んだけど。フフフッ、お兄さんたち引いちゃった…じゃあいいや。」

そういうとその女はふらつく足で二人のそばから離れて行った。

「あいつ、聞いたことあるよ。最近ここで男を漁ってるって。複数じゃないとやらせてくれないらしいよ。」

「まじか、頭やばそうだったけどなんかやってるんじゃね?」

「三角って大学にいるだろ?あいつが友達と相手したって言ってた。ひたすらエロいけど肉がないから触るところがないって。見るからにガリガリだったな。」

恭吾は由彰の話を聞きながら去って行ったその女の後ろ姿を見ていた。
今度は女からではなく複数の男たちから声をかけられているようだ。