冷徹御曹司は初心な令嬢を政略結婚に堕とす
エピローグ
食むようなやわらかなキスは、次第に激しく深くなっていく。
彼は脳内が痺れるような熱い口づけをしながら、私を性急にソファに押し倒した。

熱い舌が丹念に絡みつき、かき回し、蹂躙する。
時にはマシュマロでも転がすようなやわらかな動きなのに、じわじわと感じたことのない気持ち良さが、熱く火照る体を支配した。

すると、彼の雄々しく冷たい手のひらがセーターの中に入ってくる。

「ひ、ぁ」

下着の上からやわらかな部分を丸く円を描くように愛撫され、体の芯から痺れるような快感が走った。

「ん、ん……っ。ああ……っ」

息もつけぬような激しく深いキスと愛撫に、お腹の奥がきゅうっと甘く疼きだす。
心臓がドキドキと早鐘を打ち、思考はとろとろに溶けきっている。

それは彼も同じだったようで、熱を孕んだ欲情した瞳が『たまらない』とでも言うかのように、私を見下ろしていた。

激しかった口づけの余韻をたっぷりと残して、唇が離される。
体すべてがとろけきっていて、触れたことのない部分がじんじんと火照り熱く濡れているのがわかった。
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