秘密事項:同僚と勢いで結婚した
勢いで同僚と

李side


「穂高くん、結婚しよ?」

「は?」


長年付き合っていた男の人と婚約していた。

その男の人が浮気をしたので…。



自暴自棄になってます。



「ちょっと待って。何考えてるの?」


婚約破棄になって約3日ほど。同僚かつ同期で仲の良い穂高くんと飲みながら愚痴を言いまくっていた。


ビールを勢いよく飲み干した。この感覚が堪らない。喉越しを楽しむとかそういうこと一切なく、ただただ深く酔いたくてアルコールを摂取する私を穂高くんは止めもせずに付き合ってくれた。


「もう嫌ぁ。周りはみーんな幸せそうで…それに比べて私は浮気されて婚約破棄とか本当に…」

「……浮気…かぁ。婚約までしてて最低だな。その男。」

「ほんとだよー! 穂高くんも相手見つかったら気をつけなね! 思わぬ裏切りとかあるあるよ!?」


ビールの追加注文を済ませて、私はテーブルに頬杖をつく。もうマナーとか行儀とかどうでもいいなんて思ってしまうあたりきっと私はこの先彼氏なんて出来ることはないのだろう。
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