俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

LINEとお写真で攻防

★★★







「…あ、伶士おかえりなさーい。来週のパーティーに着てくスーツ、ちょうど届いたのよ?」



帰宅すると、リビングでは大なり小なりたくさんの箱に囲まれた母さんの姿があった。

ひとつずつ箱を開けて、中身を確認している。



「今、確認してるから後で袖を通しておいてね」

「あ、うん。わかった」



来週のパーティーに…あぁ、先々週ぐらいに母さんちのデパートに行って試着したやつか。

箱の数、一人分じゃない。

母さんや兄貴のもあるのか。



…実は、来週24日にパーティーに参加することになっていた。

オガサワラリゾートの新築ホテルのオープニングパーティー。

夕方にセレモニーをして、夜に立食パーティーがあるらしい。



新築ホテル…昨年、親父に地鎮祭に連れてって貰ったあの土地に建てられたホテル。

なずながお仕事した、あの場所だ。



施工者であるウチからは、本当は親父と母さんが参加するのが鉄板なんだけど、親父はその日、東京のグループ本社で大事な会議があって、こっちに戻ってくるのは夜になる。

なので、親父の代わりに俺と兄貴が母さんと参加することになっていた。



正直、パーティー好きじゃない。

めんどくさい。


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