センチメンタル・ジャーニー ~彼を忘れるための一人旅
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ラウンジで お茶を飲んだ後

私は フラッとホテルを出た。


すぐ隣の ショッピングセンターは

高級品ばかりで 私は ゆっくり 見て回る。


思い切って 高いバッグでも 買ってしまおうか

いや…この旅行自体 贅沢だから 我慢 我慢。


クアラルンプールの街は 夕方でも 暑いけど。

建物の中は キンキンに 冷えていて。


でも せっかくだから 何か一つは 買って帰ろう。

今回の 旅行の記念に…


私の 生まれて初めての 一人旅。

しかも それが 海外って。

私って 案外 度胸がいいのかも。


今だって 1人でも 楽しく 過ごせているし。

奏斗と 別れたって 大丈夫… 多分。


もっと いい人に 出会えるかもしれない。

私だけを見て 私を 一番 大切にしてくれる人に。


私 まだ 26才だもん。

こんな 苦しい思いしながら 

奏斗と 付き合う必要なんて ない…


不思議な力が 湧き上がってきて。

驚くほど 前向きになっていた私。


明日は Grabで 出かけてみようかな。

確か 郊外に モスクがあったはず。


昨日よりも ずっと 元気になった心に

私は ここに来て よかったと 思っていた。







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