センチメンタル・ジャーニー Ⅱ ~俺が本当に守りたい人
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高校時代の俺は 野球に夢中だった。

都立高校の 弱小チームだから

甲子園を 狙っていたわけじゃないけど。


毎日 泥まみれで 練習して

いい試合ができた時の 達成感が 好きだった。


部活で 汗を流す仲間とは

特別な連帯感で 結ばれていたから。

練習以外の時間も 一緒にいることが 多くて。


遊びや 恋愛が できなくても

不満に思うことも なかった。


だから 3年の夏に 部活を引退した後で

カンナに 告白された時

俺は 舞い上がってしまった。


カンナは 小柄で痩せていて。

吊り気味の目が 大きい 可愛い顔立ちで。

男子から 人気のある 女の子だったから。


そんなカンナから 告白されて。


野球しか 知らない自分が

カンナと 付き合っていることで


チャラチャラした奴らを 見返した気分だった。


屋上で 一緒に お昼を食べることも。

毎日 2人で 帰ることも。


最初は 嬉しいだけで 窮屈だとは 思わなかった。




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