ONLY YOU~過ちの授かり婚~
過ちの夜
脳裏を掠める徹さんとの想い出の数々。

彼との想い出に浸っていると胸の奥が切なさで苦しくなる。

私は強引に彼のコトを思い出さないようにするけど、今はダメだった。

こんな所を知り合いに見られたら、恥ずかしいと思い、身を隠そうとメインストリートから外れた裏道に入った。


少し歩くとネオンの消えかかったBARが目についた。

私はお酒を飲んで、徹さんのコトを忘れようとBARの格子ドアを開けた。
軽快になるドアベル。

店内は満席で、カウンターバーが数席空いている程度。

私はカウンターのスツールに腰を下ろす。

奥まで続く木のカウンター。バックバーの棚にはワインやウィスキー、焼酎のボトルが並んでいた。
適当に入った割には
酒豪の私には満足のいく豊富な品揃え。

でも、私を酔わせてくれる酒はあるのかな?
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