「のあとこういう話が出来る様になるなんて思わなかったよ。のあ、変わったね。本当に変わった。とげとげの針ねずみがコロンと可愛い、ハムスターになったみたい」

「麻ちん」

「とげとげ針ねずみも十分可愛いけどさ」

「私、泉くんの事が……好きなのかな」

「その状態を恋と呼ばずになんと言うのか、他に私は知らないよ?」

私の病気に名前がついた瞬間。

今度こそ、私は顔を覆った。

「のあ! どした? どっか痛い?」

「私、本当にタイミング悪いなぁ」

胸が苦しい。

忘れたい。忘れられない。

あの笑顔で私の名前を呼んで欲しい。

今はもう、叶う事のない願い。

「のあ、大丈夫? ……泉っち、呼んでこようか?」

「無理なの」

「え?」

「もう、無理なんだ。私の入る隙なんかどこにもないの」

もう、苦笑するしかなくて、顔を上げた私心配そうに見つめる親友に、告げる。

「泉くん、きっともう私の事は好きじゃない」

口にした途端、苦い思いに心をじわじわ蝕まれていく様な気がした。