「天野さん、桜花祭の時はごめんね」

桜花祭の翌日、坂上先輩が私の教室までやってきた。

「校内アナウンス、午後から私の予定だったのに」

「なんで坂上先輩が謝るんですか! 藍本さんから聞きましたよ。他校の生徒から絡まれていた1年生を先輩が庇って、相手からジュースかけられたんですよね。大変でしたね」

「本当、ごめん。校内アナウンスが天野さんから伊吹くんに切り替わった時、慌てて放送室に走ったんだけど。間に合わなくて、その日の内に謝れなかった」

「藍本さんが伊吹先輩に坂上先輩の状況を伝えてくれたので、伊吹先輩がちょうど交代の時間に来てくれて私、自由行動ちゃんと出来ましたから! 私、何も出来なくて、逆にすみませんでした!」

ぺこりと頭を下げると、坂上先輩が慌ててさげ返す。

「天野さんが午前中、頑張ってくれたから桜花祭上手くいった様なものだよ」

「そんな事ないです! 坂上先輩が沢山練習に付き合ってくれたおかげです」