僕は君に嫌われている。
僕は君に嫌われている。
京介が死んだ。



そう告げられたのは、私を家まで送ってくれた京介の背中を見送ってから、4時間ほど経ってからだった。



お母さんが震える声で「落ち着いて聞いてね」と私に言った。



京介は、私の家から自分の家へ帰る道中で、子供を庇って居眠り運転の車に跳ねられたと。



知らない言葉なんてないのに、うまく理解ができなくて。


言葉を失うって、生まれて初めてだったけど、本当に何の言葉も出てこなかった。



「京介くん……うっ、うぅ………」



私の膝が砕けた。


ペタンと床に座り込んで、もう2度と立てないような気がした。









「またね」って言ったのに。

約束、したのに。



天に誓ったのに。




京介に会える明日はもう来ない。





「……………約束破ったら嫌いになるって、言ったじゃん………っ」



それだけが口から零れると、あとは涙と嗚咽が溢れた。










『僕は君に嫌われている。』

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