贅沢な寂しさ ~身分違いの結婚
7

悠樹から 指輪を渡された クリスマス。

あの夜から 私の生活は 変わってしまった。


私の心は 悠樹でいっぱいで。

悠樹と 一緒にいられれば 

何もいらないと 思っていた。


悠樹も 私との時間を 楽しんでいた。

会社では 見せない 甘い笑顔で

私を 抱きしめる悠樹が 大好きだった。


「明日香。俺 もう 明日香と離れたくない。早く 結婚しよう。」

「私も ずっと 悠樹さんと 一緒にいたいけど。私達の結婚 許してもらえるのかなぁ…」

「世界中に 反対されても 俺は 明日香を 離さない。」

「ありがとう。私も…悠樹さんと 離れたくない。」


お正月明けの 忙しい日々が 寂しかったのか。

悠樹は 私との結婚を 急いだ。


その頃 私達は プライベートを全部 

共有するように なっていたから。


悠樹のご両親に 会ったのは 3月末。

会社は 決算が終わって 一段落していた。


でもまだ 私は 自分に 自信がなかったし。


何故 悠樹に 求められたのか

全く わからなかった。


悠樹を 信じていても いつも 不安だった。








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