贅沢な寂しさ ~身分違いの結婚
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月曜から 3日間 出張する悠樹は

土曜と日曜を 完全な休日にして

家族サービスを してくれた。


土曜日 結愛のリクエスト通り

3人で サファリパークに行った。


サファリエリアが 気に入った結愛は

サファリバスで 一回りしただけでは 満足できず。

結愛に せがまれた悠樹は 

もう一度 自分の車で 周遊することにした。


マイカーから見ると 動物は より近く。

自慢のドイツ車を ラクダに ベロベロ舐められて。


「あーあ。ヨダレで ベチョベチョだよ。」

泣きそうな声で 私を見る。


「パパ。ラクダさんの舌 すごく大きい。」

「そうだね。牛タンより 厚いね。」


やけ気味に言う悠樹に 私は 笑いが止まらない。


結愛は いつも以上に はしゃいで。

悠樹から 離れようとしない。


そんな2人を 見ることは 最高に 幸せだった。


「明日香。今夜は こっちに泊まろうか?」

1日 サファリパークで 遊んで。

秋の 早い日暮れに 空が暗くなると 悠樹は言う。


「いいわね。でもホテル 取れるかしら?」

「大丈夫だと思うけど。結愛の着替えとか 足りる?」

「ええ。汚すことも 考えて 余分に持ってきたから。大丈夫よ。」

「明日は アウトレットで 買い物しようね。」

「わぁ。楽しみ!」

私は 笑顔で 歓声を上げる。


「結愛。今日は 3人で お泊りしようね。」

「本当?パパ。」

「うん。本当だよ。」

「嬉しい。パパ 大好き。」


ジュニアシートから 身を乗り出して

結愛は 嬉しそうな声で 言う。


こんなに 幸せなのに…


私は これ以上 何を望んでいるの?

寂しいなんて 言ったら 悠樹に 申し訳ない。


悠樹は こんなに 家族思いなのに。


私は 感謝の気持ちを込めて 悠樹を 見つめた。






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