今日も、私は瀬那先生を誘惑します。

瀬那先生を困らせたい。


合同クラス会は無事に終わり、C組の仲良くなった女の子とは廊下ですれ違うと話すようになった。



そして……最近ひとつ気づいたことがある。



無意識のうちに瀬那先生を目で追っている自分がいる。



タイミング悪く会えない日なんかは、なんとなく帰り道寂しい気持ちになったりして……。



まさか、私って本当に瀬那先生のことが……?



だめだめだめ、絶対にだめ。

生徒が先生に恋なんかして叶うはずがないんだから。



好きになっちゃいけない。

私が瀬那先生を好きなはずがない。



……そう自分に言い聞かせて、翌日を迎えた。



授業すべてが終わり、私と蛍は下駄箱で靴を履いていた。



「よう、クラス会ぶり」



肩を叩かれたので振り返ると、そこには門奈くんと伊吹くんがいた。

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