無気力さんと同居するらしい
1 転機らしい



「♪〜」

鼻歌まじりにノートを抱えて、廊下を軽い足取りで進む


「楽しそうね。何やってるの?」

呆れたように声をかけられる

「仕事〜」

「好きだね」

「まあね〜」




呑気な返事を返した私、天宮梓は今年高校に入学したファーストJKです


数学のワークを運ぶという雑用ナウ

「本当、変わり者ね」

長い黒髪を揺らしてすれ違いざまに軽い笑みを溢したのは

北条結花

私の友達


仕事好きっていうと変わり者って思われがちだけど

どうせやらなきゃいけない事なんだったら、楽しくやったほうがいいのでは?

ってのが私論なんよ


まあでも、好んでやる私のような人間を"おせっかい"とも言うらしい

でも誰かの役に立ってる事には違い無いんだからいい事だと思うけどなぁ


「何ぶつぶつ言ってんの」

「プロローグ」

「やめなさい」

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