あの丘で、シリウスに願いを
第五章 フラれ男に同情を



今日は、クリスマスイブ。
街は赤や緑のクリスマスの装飾にあふれ、浮足だっていた。

「水上先生、やっぱり私代わります。冬輝くんにとって初めてのクリスマスイブなんですから」
「ありがとう、でもまだ何にもわからないから。
それより、六平先生こそせっかくのイブなんだから、楽しんできて」

数日前からまことは、イブの夜の担当が水上になっていることに気づいて、自分が代わると言い続けていた。


先日、無事に産まれた水上の子供は『冬輝(とうき)』と名付けられた。元気な男の子だ。

「出産の前後は本当に迷惑かけたね。もう少し大きくなって、サンタクロースを待つようになったら遠慮なく休むから。今回は、俺に任せて。
六平先生、よかったらこれからも柊子と仲良くしてくれるかい?あいつ、すっかり六平先生のファンになってね。会いたい、会いたいって言ってばかりなんだよ」
「それは私も嬉しいです。冬輝くんの顔も見たいし、ぜひお会いしたいと伝えて下さい」



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