カラダで結ばれた契約夫婦~敏腕社長の新妻は今夜も愛に溺れる~
張り詰めていたものが切れたのか、あるいは理性のたがが外れたのか――総司の愛情表現が本能的になる。

独占欲剥き出しで清良の身体を押さえつけ蹂躙する。

横暴なその仕草が清良には嬉しかった。彼の求めが強欲なほど愛情を感じることができる。

少し前までなんの刺激も知らなかった初心な身体。今や総司の力に適応して、どんな痛みも快楽へと変換されるようになってしまった。苦しいぐらいでちょうどいい。

とうとうふたりはソファの上では収まりきらず、床の上に崩れ落ちた。

激しく愛を確かめ合って、見つめ合い、触れ合い、重なり合うことを繰り返す。

「総司さんの愛情表現……どんどん過激になってく……」

「今まで手加減してやっていたということだ。だが、俺のほうから言わせてもらえば」

清良の首筋に手を回し、くっと上へ持ち上げる。鼻が触れそうな近距離で、総司は甘い吐息を漏らす。

「清良のほうこそ、どんどん淫らになっていくな」

恥じらうべきその言葉も、誉め言葉のように聞こえた。

清良はもう躊躇ったりしない。身体の求めに抗わない。

心も身体もより深くまでひとつになりたいと願っている。

もうふたりの激情は抑えきれなかった。

指定された時間直前まで、幾度も身体を擦り合わせ、その愛を確かめた。

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