■王とメイドの切ない恋物語■

普段の姿

廊下の掃除が1通り終わると、厨房に向かった。


マーヤさんに、仕事が終わったら来るように言われていたからだ。

「失礼します」

重たい厨房の扉を開くと、中には何やら、いい香りが漂っていて、食欲をそそった。


「あ、リリアちゃん、ちょうどいい所に来たわ。ジャガイモの皮むきお願いね」

マーヤさんは、そう言いながら、ジャガイモがたくさん入った、かごを私に渡した。


おおぉぉぉ・・・結構ありますな。がんばろう。


無心に皮をむいていると、マーヤさんはニンジンの皮をむきながら、話しかけてきた。

「リリアちゃん、お城のことまだ何もわからないでしょう?」
「はい」


じゃあ、とマーヤさんは作業をしながら、色々教えてくれた。


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