具現化アプリ
イジメ
マナミの宣言通り、その日からあたしたちへのイジメが始まった。


下駄箱には《うそつき》と書かれた紙が離れて、机の中にはゴミを入れられる。


さすがに気持ちが沈んでしまったけれど、ノドカは今までとなにも変わらなかった。


「ねぇ、今日はどんな幽霊を見たの!?」


教室内では明るく声をかけてくる。


「まぁた始まった! 嘘つきのデマ流しが!」


「嘘じゃないってば!」


マナミに何を言われても、ノドカは必ず言い返した。


「どうしてあたしと一緒にいてくれるの?」


休憩時間中、ノドカと2人で中庭でお弁当を食べている時、勇気を出して質問してみた。


ノドカは驚いた表情をあたしへ向けて「どうしってって?」と、首を傾げる。


「だって……イジメられてるし」


あたしは小声になって言った。


とても大声で言えることじゃなかった。
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