茉莉花の花嫁
第1章・小町藤の出会い
昔あるところに、1人の男がいた。

その男は見た目麗しい容姿なうえに家は金持ちと何もかもに恵まれていたが、1つだけ欠点があった。

それは、性格である。

男は傲慢なうえにわがままで、常日頃から相手のことを平気で見下していた。

ある夜のこと、男の家に老人が訪ねてきて一晩だけ泊めて欲しいと頼まれる。

男がそれを断ったその瞬間に、老人は恐ろしい鬼へと姿形を変えた。

優しい心を持たない傲慢な男に怒った鬼は、彼にある“呪い”をかける。

鬼がかけた“呪い”を解く方法は、ただ1つだけ。

運命の人に出会って恋をすること、その人から人を愛することと人に愛されるを学んで、“真実の愛”を手に入れることである。
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