今日から不良王子と同居します。
玲生くんに過保護な私
その日、いつものように学校から車で帰ってきて我が家の門の前に着いた時、見覚えのある鮮やかなピンク色の髪をした男子が目に入った。
彼は星之坂工業高校の制服を着ていて落ち着かない様子でキョロキョロしている。
「お嬢様、どういたしましよう。警備のものに連絡しましょうか?」
川本さんは彼のことを不審者だと思ったみたいで門のところで車を止めて無線機を掴んだ。
「あ、待って。川本さん、玲生くんのお友達かもしれないわ。私行ってくる」
「お嬢様、お気をつけください」
「川本さんは先に車を戻していていいわよ」
「そうはいきません、ここでお嬢様をお待ちしておりますから」
川本さんは以前のこともあって心配しているみたい。
私はそんな彼を置いて、車を降りた。
ピンク頭の男子高校生は私に気が付いて一歩後ずさりして慌てているみたい、どうしたのかな?
「こんにちは。もしかしてあなた、玲生くんのお友達の方?」
「は、はい、お嬢様。俺、蒼汰って言います。玲生のダチっす。いえお友達ですっ」