今日から不良王子と同居します。
同居することになったふたり

お父様からの頼まれごと

とにかく彼との出会いは初めから、あまりに衝撃的で……。


今まで生きてきた私の価値観なんて一瞬で吹き飛ばしてしまった。



彼との初めての出会いから数時間前のこと。


その日は夕方から大雨で、我が家で働く人たちの安全を考えて早めに帰宅してもらっていた。


だから、その日お屋敷にはいつもよりも人がすくなかった。


広いけれど建物自体は古い我が家は、亡くなった祖父の趣味で洋風の外観だった


時々、雷が鳴ってそのたびに震えあがっていたけれどあまり騒ぐとばあやに心配をかけてしまうから我慢していた。


私はこの大河内家の一人娘で、大河内音葉(おおこうち おとは)。


高校3年生の18歳。


くるくるのウエーブのかかった長い髪は生まれつきで、見た目は絵にかいたような深窓のご令嬢ってよく言われている。


昔から大人っぽくみられるんだけど、私をよく知る人からは天然だ、とかおっとりした性格とか、結構どんくさいね、などと突っ込まれることが多い。
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