死にたがり屋の少女は暴走族と・・・Ⅰ

【璃羽都side】


街を歩いてた時、チラッと見覚えのある女をみて胸騒ぎがして追いかけると


案の定、俺の予想は当たっててあいつはフェンスから飛び降りる気だった。


そしたら…急に体が動いて気づいたら俺から話しかけてた。


納得させようと思ったものの俺には無理で結局は女は飛び降りた。


俺は…また救えないのか?


気がつけば俺はフェンスの上まで登っていて、フェンス上から飛び降りていた。


俺…生きてんの?


あの時てっきり死んじまったかと思ったぁ…


そう言えばあいつはっ。


隣を見れば少し怪我をしているものの呼吸はしている。


流石にこの俺でもビビったぜ。


まぁ、今生きてるから別にいいんだけど…


そう安堵するとまた横になって目をつぶる。


すると隣から


「いたたた…」


なんて声が聞こえた。


そしてそいつは俺の方を見て


「おーい、生きてますか?」


と聞いてきた。


「死んじゃった…の?」


こいつ…俺は生きてるつーの!


「勝手に俺を…殺すな…」


そんなことを言うと女は"生きてたんだ。"と言うような顔で俺を見た。


でもすぐに元の表情に戻り


「なんであの時一緒に飛び降りたのよ。あんたも実は死にたかったみたいな?」


なんて女は笑う。


「そんなわけあるか!!」


あの時は体が勝手に動いてた。
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